カマドと"性の越境"
2005/03/19
トランスジェンダー史
カマドの話の続き。参考書は前と同じ。
古い大きな民家には、日常のかまどのほかに、普段は使われない祭事用の大きめのかまどがあったそうで、祭事のときにだけ男子が使ったそうです。
女性のものであるかまどを男性が使うのは、一種の性の越境ともいえます。女性のものである女性の言葉を使って『土佐日記』を書いた紀貫之も性の越境なのでしょうが、衣服や装飾品のほかにも、言葉やそのほか、女性のものを使用することで、性の越境は可能なのでしょう。
男性がかまどを使う祭事とは、どんなものがあるでしょう。
一つはお正月行事です。おせち料理は暮れのうちに作っておいて、お正月には主婦はお勝手仕事はお休みするのだと今もいいますが、もともとは新年の若水を汲んで沸かして……神棚に供え物をすることまで、ぜんぶ男性の仕事だったので、女性はしなかったようなのです。
若水を汲んだりカマドを扱って正月の用意をする男性を、年男(としおとこ)と言いました。節分の豆まきまでが年男の仕事です。年男とは、ちょっと今の感覚では色気のない呼び名です。新年の一連の仕事は、私見では、女装しても良いような場に思えます。旧家や大店では年男は下男の役割だったのでそんな呼び方になったかもしれません。若旦那の担当だったらもっと別の呼び名だったかも。
若水汲みはたいていは男性の仕事ですが、西日本の沿岸部では女性がするところも多いといいます。そういう場合にどんな理由づけの説明をするのかは、知りません。神を祭るのは巫女としての女性の仕事だから……なんていう説明では元も子もなくなってしまいます。もしかしてトランスねたになるような話だったら面白いのですけれど……。
お正月以外にも男性がカマドを使った例では、鎮守様のお祭だそうです。こういうお祭で男性が女装する場面はたくさんあります。つまり地域などの公の祭事の場でということになります。家の神棚にお米や塩を供えるのは男性の仕事という地方も多いですが、神棚には伊勢神宮や鎮守様のおふだがあり、カマドの神さまとは違って、外部から招く神ということなのでしょう。
古い大きな民家には、日常のかまどのほかに、普段は使われない祭事用の大きめのかまどがあったそうで、祭事のときにだけ男子が使ったそうです。
女性のものであるかまどを男性が使うのは、一種の性の越境ともいえます。女性のものである女性の言葉を使って『土佐日記』を書いた紀貫之も性の越境なのでしょうが、衣服や装飾品のほかにも、言葉やそのほか、女性のものを使用することで、性の越境は可能なのでしょう。
男性がかまどを使う祭事とは、どんなものがあるでしょう。
一つはお正月行事です。おせち料理は暮れのうちに作っておいて、お正月には主婦はお勝手仕事はお休みするのだと今もいいますが、もともとは新年の若水を汲んで沸かして……神棚に供え物をすることまで、ぜんぶ男性の仕事だったので、女性はしなかったようなのです。
若水を汲んだりカマドを扱って正月の用意をする男性を、年男(としおとこ)と言いました。節分の豆まきまでが年男の仕事です。年男とは、ちょっと今の感覚では色気のない呼び名です。新年の一連の仕事は、私見では、女装しても良いような場に思えます。旧家や大店では年男は下男の役割だったのでそんな呼び方になったかもしれません。若旦那の担当だったらもっと別の呼び名だったかも。
若水汲みはたいていは男性の仕事ですが、西日本の沿岸部では女性がするところも多いといいます。そういう場合にどんな理由づけの説明をするのかは、知りません。神を祭るのは巫女としての女性の仕事だから……なんていう説明では元も子もなくなってしまいます。もしかしてトランスねたになるような話だったら面白いのですけれど……。
お正月以外にも男性がカマドを使った例では、鎮守様のお祭だそうです。こういうお祭で男性が女装する場面はたくさんあります。つまり地域などの公の祭事の場でということになります。家の神棚にお米や塩を供えるのは男性の仕事という地方も多いですが、神棚には伊勢神宮や鎮守様のおふだがあり、カマドの神さまとは違って、外部から招く神ということなのでしょう。
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