Archives: 200802
こもれ日「誰が風を見たでしょう。ぼくもあなたも見やしない」
という童謡の歌があるのですが、あまり知られていないかもしれません。
詩は西条八十だとずっと思っていたのですが、オリジナルではなく外国の詩の「訳詞」みたいです。

詩の続きは、
「けれど木の葉をふるわせて、風は通り過ぎてゆく」
となります。見えないはずの風なのに、木の葉の揺れを見てはじめて風の存在に気づくというような……、ちょっと理屈っぽい詩ではあるのですが、子どものころは、そういう理屈以上の何かを、その詩の中に感じていたようにと思います。

木の枝が揺れるときは、枝はバネのように揺り返して、しかも一本一本の枝はバネの強さも違いますし、傾きやすい向きも違いますから、たくさんの枝がとても複雑な動きをします。まるで生きてるみたいに。もちろん植物としては生きてるのですが、動物のように、妖怪のように見えてくるから不思議です。

木は、自分で風を呼び込んで、自分自身で揺れることもあるのかもしれません。
でもそれは、あなたも私も、誰も見ていないときの出来事なのかもしれません。

今日の風は北風なので、ちょっと寒いです。

テーマ : 詩・和歌(短歌・俳句・川柳)など - ジャンル : 学問・文化・芸術