「パトリシア」のあらすじ
2005/09/26
詩・ショートストーリー
「パトリシア」というショートストーリーの第1回を書いたのは6月17日でした。続きのあらすじだけ忘れないうちにメモしておきます。
パトリシアは小さい島に漂着。無人島だと思ってたら、18歳くらいの男の子が一人いて、やっぱり10年前に漂着して一人暮らしの子でした。彼は8歳のときに女の子を見て以来だったのですが、異性については8歳のときの知識のまま。つまり女の子が違うのは着ているものや髪形だけ、あとちょっと可愛いのが女の子くらいの知識なのでした。
でも18歳ですから恋心を持ってしまって二人は結ばれてしまいます。それでも彼はパトリシアが本当の女の子だと信じて疑わないわけです。少年のままの気持ちだったのですね。
パトリシアも本当にしあわせを感じていましたが、いつか気づかれてしまうことをおびえながらの同棲生活でもあったのです。普段の彼の何気ないしぐさにヒヤッとしてしまったり(このへんはもっと具体的にいろいろ長く書けるといいですね)……。
そんなある日、沖に救助船が見えました。彼は崖の上でシャツを脱いでそれを大きく振って合図しています。その背中を見ながらパトリシアは今のしあわせが壊れてしまうような不安にかられてしまいます……
パトリシアは小さい島に漂着。無人島だと思ってたら、18歳くらいの男の子が一人いて、やっぱり10年前に漂着して一人暮らしの子でした。彼は8歳のときに女の子を見て以来だったのですが、異性については8歳のときの知識のまま。つまり女の子が違うのは着ているものや髪形だけ、あとちょっと可愛いのが女の子くらいの知識なのでした。
でも18歳ですから恋心を持ってしまって二人は結ばれてしまいます。それでも彼はパトリシアが本当の女の子だと信じて疑わないわけです。少年のままの気持ちだったのですね。
パトリシアも本当にしあわせを感じていましたが、いつか気づかれてしまうことをおびえながらの同棲生活でもあったのです。普段の彼の何気ないしぐさにヒヤッとしてしまったり(このへんはもっと具体的にいろいろ長く書けるといいですね)……。
そんなある日、沖に救助船が見えました。彼は崖の上でシャツを脱いでそれを大きく振って合図しています。その背中を見ながらパトリシアは今のしあわせが壊れてしまうような不安にかられてしまいます……
ヒヤッとする話
2005/09/25
トランスジェンダー・性同一性障害
ばれそうになったとき、ヒヤッとすることがあります。むかし見たマンガでいうと、手塚治虫の『キャプテンケン』に出てくるうりふたつの少女と少年の話。二人は同一人物ではないかとやきもきさせられました。
少年が手に怪我をして包帯を巻いて登場したかと思うと、同じ日の別の場面では少女が同じところに包帯をして現れ、周囲は驚きます。ヒヤッとしました。
また、少女が立ち去った方向から、しばらくして少年が現れたりします。なぜ同じ方向からなのでしょう。
60年代ごろのテレビドラマやマンガなどには、素性を隠していた正義のヒーローが多かったです。上の年代の人が見たという月光仮面や七色仮面、まぼろし探偵など、たぶんマスクの下の素顔は、少年または青年の探偵だったのだろうと思います。アニメのエイトマンは東八郎という探偵でした。他にも宇宙から来たという素性を隠しながら活躍するヒーローもいました。そしてドラマの中で素性がばれそうになったとき、見ているほうもヒヤッとしたものです。
アメリカ映画のスーパーマンもクラーク・ケントという新聞記者のことでした。こういう素性を隠して変身するストーリーは世界中で共通して受け入れられるのでしょう。
商人に変装する水戸黄門もばれそうになることがあります。けれど黄門さまはばれても致命的なピンチにはなりませんから、ユーモラスな話になってゆきます。
『おじゃる丸』に出てくるコーヒー仮面は、公園のゴミを拾い歩いて環境を守る正義のヒーローなのですが、本当は喫茶店のマスターです。彼が変身する場所は、なぜか古めかしい電話ボックスの中。時代設定がアバウトな話なのですが、昔の電話ボックスは小さい窓があるだけで下のほうは外からは見えないようになっていました。昔は電話ボックスの中で"変身"した女装者もいたかもしれません。
ビデオで見た美空ひばりのドラマで、お城を乗っとられて、そのときお姫様だけ脱出できたのですが、後で殿様の家臣がお姫様を探して歩く話がありました。芝居小屋にいる少女が姫に違いないということになって、姫のからだのどこそこにアザがあるのでそれが確認できれば間違いないとその侍は言います。ヒヤッとしました。けれど少女は見せたくないと言います。養父も、いくらお侍とはいえ、見知らぬ男に年頃の娘が肌を見せたくないというのはもっともであって、お引き取り願いたいときっぱり。
ちょっと肌を見せれば、お姫様に迎えられて食うに困らぬどころか、バラ色のような生活が待っているのに、娘として肌を見せるわけにはいかないという話。良い時代でした。
素性を隠すことが限りなく愛に近かった時代があったのでしょう。
コメント
懐かしいお話ですね〜〜
そう言えばリボンの騎士もそうでしたね。
サファイヤ王子なんですがほんとは女の子だよね。
私は月光仮面世代ですから懐かしいですね。
今思えば何で拳銃持っているのか不思議ですね〜〜時代物では琴姫七変化とか懐かしいですね。
素性を隠すヒーロー今の時代にこそ必要かも知れませんね。
2005/10/02 19:02 ハニー
琴姫七変化
ハニーさんどうも♪ 琴姫七変化、ありましたよね。
ボンカレーのCMでも有名な女優さん。
http://www.kawachinagano.com/kotohime/sr_data/sr_data.cgi
琴姫は男装もしてたっていうことですよね。
リボンの騎士もどちらかというと男装でした。
http://hatopia.blog10.fc2.com/blog-entry-59.html
もっといっぱい思い出せたらいいですね。
2005/10/03 01:56 鳩子
鳩子(^o^)さん
琴姫七変化見せて頂きました。
懐かしい写真がいっぱいでした。
ありがとうございました。
2005/10/04 20:33 ハニー
画像コレクション
マニアの人の画像コレクションのサイトでした。
面白かったですね。(*^o^*)
2005/10/06 14:10 鳩子
鳩子ロマンス infoseek
2005/09/23
未分類
21日から古い日記をHatopia鳩子ロマンスにまとめ始めました。URLはinfoseekにサブディレクトリを作りました。
いつからなのかわかりませんが、infoseekでファイルへのアクセスが少し変ったみたいです。
Googleの検索結果からcgiのページが直接開くようになりました。便利になったわけです。
そのかわり?一般サイトからcgiのディレクトリにあるhtmlファイルはリンクできなくなっているみたいです。
日誌の「トランスジェンダーな日々」はそういう場所にあるのですが、「忘れな草紙」からのリンクがエラーになっていました。これは問題です。そこでデータディレクトリを別の場所へ移動して再構築しようと思ったのですが、いっそのこと新しいcgiで画像データも追加することにしたわけなのです。
十五夜も過ぎました。
♪ お月さん、いくつ?
十三、七つ、
まだ年ゃ若いな
13+7で20歳、確かに若いです。
でも古い歌では「十三、一つ」と歌ったらしいです。
娘十八番茶も出鼻、これを過ぎたらもう若くなかったみたいな話。
「鬼も十八番茶も出鼻」ともいいますが……。
「月に支配される心は女性の心」
満月を見て変身するのはいいけれど、なぜ狼なのでしょう?
月夜の晩には、いろいろな想像をしてしまうものです。
♪ お月さん、いくつ?
十三、七つ、
まだ年ゃ若いな
13+7で20歳、確かに若いです。
でも古い歌では「十三、一つ」と歌ったらしいです。
娘十八番茶も出鼻、これを過ぎたらもう若くなかったみたいな話。
「鬼も十八番茶も出鼻」ともいいますが……。
「月に支配される心は女性の心」
満月を見て変身するのはいいけれど、なぜ狼なのでしょう?
月夜の晩には、いろいろな想像をしてしまうものです。
月夜のロマンス
2005/09/19
詩・ショートストーリー
たばこ吸ってもいいです
2005/09/16
ジェンダー
infoseekの広告ニュースで、女性ホルモンと肺がんの関係についての記事を見ました。初潮から閉経までが長かった女性で肺がん発症の確率が高く、さらに喫煙によって確率が増えるとか。まりっぺさんの掲示板でもとりあげられてました。
卵巣摘出手術のあと女性ホルモンを投与された人も確率が高めになるそうです。
男の子生まれで女性ホルモンが多そうな感じの人はどうなのでしょう。ちょっと心配です。
最近は遠慮して女性の前でたばこを吸わない男性喫煙者も多いです。「吸ってもいいですよ」と言っても遠慮しているので、そういうときは私から吸ってしまったり?……そうすると吸い始める男性もいます。
じつは私が個人的に会ったことのある男性の9割以上が喫煙者でした。男性の平均よりだいぶ多いです。私の嗜好がそういう男性を選んだみたいなのですが、喫煙男性ってどういう傾向があるんでしょうね?
卵巣摘出手術のあと女性ホルモンを投与された人も確率が高めになるそうです。
男の子生まれで女性ホルモンが多そうな感じの人はどうなのでしょう。ちょっと心配です。
最近は遠慮して女性の前でたばこを吸わない男性喫煙者も多いです。「吸ってもいいですよ」と言っても遠慮しているので、そういうときは私から吸ってしまったり?……そうすると吸い始める男性もいます。
じつは私が個人的に会ったことのある男性の9割以上が喫煙者でした。男性の平均よりだいぶ多いです。私の嗜好がそういう男性を選んだみたいなのですが、喫煙男性ってどういう傾向があるんでしょうね?
女体に近い聖徳太子像
2005/09/13
トランスジェンダー史
大工さんなど職人さんたちによる太子講というお祭りでは、聖徳太子の姿を描いた掛図の前で、飲食なども行われるそうです。
絵に描かれた聖徳太子の姿を見て、「一見女体に近い」ものだと表現している人がいます(下記URL)。
http://www.bihoku-minpou.co.jp/kokora33.htm
(上記URLのページの挿絵は掛図とは別のもののようです)
仏教を広めた聖なる人のイメージから、観音様のように描かれたのかもしれません。
聖徳太子が14才のとき「束髪於額(ひさごばな)」という髪形だったと日本書紀に書かれます。束髪於額という文字からして、額の上で髪を束ねた髪形で、それが、ひょうたん(ひさご)型に見えたのでしょう。
太子が14歳のときに蘇我氏と物部氏の対立が激しくなり、太子は蘇我の軍とともに戦いに出ました。出かける前に、太子は、小さい四天王の像を作って額の上の束髪の上にのせて勝利を祈り、「もし戦いに勝つことができたなら、四王のための寺を建てましょう」と誓いました。この戦いに勝利してのちに建てられたのが大阪の四天王寺だといわれます。
「束髪於額」という額の上で髪を束ねる髪形は、元服前の少年の髪形だともいわれることもあります。女性の髪形は「隋書倭国伝」に「婦人 束髪於後」とあるので、後ろで束ねるのが普通だったようにも言われますが、束ねずに垂らしたり、さまざまのようです。男性は頭の左右で髪を結う「みづら」という髪形が多いようで、考古学者が埴輪の人物の性別を考えるときは「みづら」以外の髪形をおおむね女性だろうとしているらしいです。
(「踊る埴輪と髪形」というページに、古代の男女の髪形の違いについて詳しく載ってるので、とても参考になります。)
ということは、14才の聖徳太子の「束髪於額」という髪形も、「女装」といえるのかもしれません。むしろ戦いに臨むときであるという状況を考えれば、古代のヤマトタケルや戦国時代の長曾我部元親 のように、女装であるとするのが自然です。とはいえ、聖徳太子のような生まれの人は、幼いころからずっと女装で暮らしていたのでしょう。
次のページも少し参考になります。
http://osage.hp.infoseek.co.jp/rekishi.htm 日本における「おさげ髪」の歴史
絵に描かれた聖徳太子の姿を見て、「一見女体に近い」ものだと表現している人がいます(下記URL)。
http://www.bihoku-minpou.co.jp/kokora33.htm
(上記URLのページの挿絵は掛図とは別のもののようです)
仏教を広めた聖なる人のイメージから、観音様のように描かれたのかもしれません。
聖徳太子が14才のとき「束髪於額(ひさごばな)」という髪形だったと日本書紀に書かれます。束髪於額という文字からして、額の上で髪を束ねた髪形で、それが、ひょうたん(ひさご)型に見えたのでしょう。
太子が14歳のときに蘇我氏と物部氏の対立が激しくなり、太子は蘇我の軍とともに戦いに出ました。出かける前に、太子は、小さい四天王の像を作って額の上の束髪の上にのせて勝利を祈り、「もし戦いに勝つことができたなら、四王のための寺を建てましょう」と誓いました。この戦いに勝利してのちに建てられたのが大阪の四天王寺だといわれます。
「束髪於額」という額の上で髪を束ねる髪形は、元服前の少年の髪形だともいわれることもあります。女性の髪形は「隋書倭国伝」に「婦人 束髪於後」とあるので、後ろで束ねるのが普通だったようにも言われますが、束ねずに垂らしたり、さまざまのようです。男性は頭の左右で髪を結う「みづら」という髪形が多いようで、考古学者が埴輪の人物の性別を考えるときは「みづら」以外の髪形をおおむね女性だろうとしているらしいです。
(「踊る埴輪と髪形」というページに、古代の男女の髪形の違いについて詳しく載ってるので、とても参考になります。)
ということは、14才の聖徳太子の「束髪於額」という髪形も、「女装」といえるのかもしれません。むしろ戦いに臨むときであるという状況を考えれば、古代のヤマトタケルや戦国時代の長曾我部元親 のように、女装であるとするのが自然です。とはいえ、聖徳太子のような生まれの人は、幼いころからずっと女装で暮らしていたのでしょう。
次のページも少し参考になります。
http://osage.hp.infoseek.co.jp/rekishi.htm 日本における「おさげ髪」の歴史
さいきん身長の低い男の子が増えているというお話。
「まりっぺのつぶやき」で見ました。→クリック
栄養バランスと成長期の睡眠不足が原因らしいです。
鳩子は中学3年生の春からあまり身長が伸びてませんが、あのころからラジオの深夜放送を聞いたりして寝不足になり始めたかも。でもその時点で大きいほうだったし、その後も平均よりやや大きめです。
男子は中学生の三年間が一番の成長期で、女子は小学5〜6年生のときが一番身長が伸びる時期なのだそうです。私の場合は中間の小学6年から中学1年のころがいちばん伸びたので、そのころは良く寝ていたのかも。
今でも朝が遅いときにたっぷり眠ったあとのぼんやりしたひとときはとても快感です。
もっと背が低かったらフルタイムガールになってたのかも。
一説にクラインフェルター症候群の人は背が高い人が多いともいいます。
「まりっぺのつぶやき」で見ました。→クリック
栄養バランスと成長期の睡眠不足が原因らしいです。
鳩子は中学3年生の春からあまり身長が伸びてませんが、あのころからラジオの深夜放送を聞いたりして寝不足になり始めたかも。でもその時点で大きいほうだったし、その後も平均よりやや大きめです。
男子は中学生の三年間が一番の成長期で、女子は小学5〜6年生のときが一番身長が伸びる時期なのだそうです。私の場合は中間の小学6年から中学1年のころがいちばん伸びたので、そのころは良く寝ていたのかも。
今でも朝が遅いときにたっぷり眠ったあとのぼんやりしたひとときはとても快感です。
もっと背が低かったらフルタイムガールになってたのかも。
一説にクラインフェルター症候群の人は背が高い人が多いともいいます。
奈良県の葛城山と「女装」の話。といっても葛城蘭さんとは関係ありません。^^ゞ
葛城山の神は、葛城の一言主神(ひとことぬしのかみ)」といい、男の神で、素顔は醜かったらしいのです。この葛城の神が、あるとき役行者(えんのぎょうじゃ)に、山から山へ岩の橋を架けるように言われました。葛城の神は、醜い顔を見られるのを恥じて、昼は仕事はせず、夜だけ働きました。そのため期限までに橋はできず、その罰として、つた葛でからだを七回りも縛られてしまったというわけです。こういう伝説(岩橋伝説)をふまえて能のストーリーがあります。
さて能の物語では、出羽の国の羽黒山の山伏が、大和国の葛城山へ来たとき、大雪に降られて難儀していると、一人の女が現われます。山伏は、女の家に招かれて、暖をとることができました。じゅうぶんからだを暖めると、山伏は夜の加持祈祷を始めました。すると女は、自分の苦しい胸のうちを訴えて救いを求めたのです。女の苦しみとは、「岩橋を架けるのが遅れて、つた葛でからだを縛られてしまった」ことで、女は静かに舞台から消えます。
山伏が女のために祈祷を続けていると、女姿の葛城の神が現れ、大和舞を舞います。それは苦しみから抜け出すことができた喜びの舞でした。
参考 http://www.osakanews.com/mite-mite-kansai/04/kongou050304.htm
前回書いた『三輪』の話と良く似ています。
僧や行者の中には神と対等なくらいの人もあって、神から救いを求められるということもあったのでしょう。それはその時代の考えですから、そのまま受け入れて見るしかありません。
神は苦しみや喜びを表現するときは女姿になってしまうのかもしれません。
『葛城』の話では、その苦しみは容姿が醜いことが原因でもあるようなのですが、結果的にはそういう醜さからも救われたということなのでしょうが、よくわからない話ではあります
★補足
神が人間の僧に救いを求めるという話は今ではわかりにくい話になっていますが
日本の仏教に本地垂迹説という考え方があって、日本の神々のおおもとはインドの仏様であって、仏が現実社会に現れた形が神であり、だから仏を信仰しなさいということなのです。そういう仏教の立場からすれば、神の上位に仏があり、時には修行をじゅうぶんにつんだ僧は仏に近い存在となって、神の上に来るのでしょう。これは僧たちの考えであって民間信仰ではありません。
また、女姿だというのは、女性は常に罪深い存在で救済の対象であるという仏教の考え方によるのかもしれませんが、それだけではないのかも。
★化粧坂のヤマトタケル 鳩子
奈良県の葛城山の中腹の橋本院と極楽寺のあいだに、化粧坂というところがあり、昔、ヤマトタケルが女装して土蜘蛛を討ったところだそうです。
土蜘蛛(つちぐも)とは大和朝廷に服従しなかった人たちのこと。(2005年10月18日)
葛城山の神は、葛城の一言主神(ひとことぬしのかみ)」といい、男の神で、素顔は醜かったらしいのです。この葛城の神が、あるとき役行者(えんのぎょうじゃ)に、山から山へ岩の橋を架けるように言われました。葛城の神は、醜い顔を見られるのを恥じて、昼は仕事はせず、夜だけ働きました。そのため期限までに橋はできず、その罰として、つた葛でからだを七回りも縛られてしまったというわけです。こういう伝説(岩橋伝説)をふまえて能のストーリーがあります。
さて能の物語では、出羽の国の羽黒山の山伏が、大和国の葛城山へ来たとき、大雪に降られて難儀していると、一人の女が現われます。山伏は、女の家に招かれて、暖をとることができました。じゅうぶんからだを暖めると、山伏は夜の加持祈祷を始めました。すると女は、自分の苦しい胸のうちを訴えて救いを求めたのです。女の苦しみとは、「岩橋を架けるのが遅れて、つた葛でからだを縛られてしまった」ことで、女は静かに舞台から消えます。
山伏が女のために祈祷を続けていると、女姿の葛城の神が現れ、大和舞を舞います。それは苦しみから抜け出すことができた喜びの舞でした。
参考 http://www.osakanews.com/mite-mite-kansai/04/kongou050304.htm
前回書いた『三輪』の話と良く似ています。
僧や行者の中には神と対等なくらいの人もあって、神から救いを求められるということもあったのでしょう。それはその時代の考えですから、そのまま受け入れて見るしかありません。
神は苦しみや喜びを表現するときは女姿になってしまうのかもしれません。
『葛城』の話では、その苦しみは容姿が醜いことが原因でもあるようなのですが、結果的にはそういう醜さからも救われたということなのでしょうが、よくわからない話ではあります
★補足
神が人間の僧に救いを求めるという話は今ではわかりにくい話になっていますが
日本の仏教に本地垂迹説という考え方があって、日本の神々のおおもとはインドの仏様であって、仏が現実社会に現れた形が神であり、だから仏を信仰しなさいということなのです。そういう仏教の立場からすれば、神の上位に仏があり、時には修行をじゅうぶんにつんだ僧は仏に近い存在となって、神の上に来るのでしょう。これは僧たちの考えであって民間信仰ではありません。
また、女姿だというのは、女性は常に罪深い存在で救済の対象であるという仏教の考え方によるのかもしれませんが、それだけではないのかも。
★化粧坂のヤマトタケル 鳩子
奈良県の葛城山の中腹の橋本院と極楽寺のあいだに、化粧坂というところがあり、昔、ヤマトタケルが女装して土蜘蛛を討ったところだそうです。
土蜘蛛(つちぐも)とは大和朝廷に服従しなかった人たちのこと。(2005年10月18日)
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